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多元論

マルクス・ガブリエル著の「なぜ世界は存在しないのか」


を読んでいます。


ダイバーシティが盛んに言われる今日


様々な方法で時代を泳いでいる私たち人間は


インターネットの更なる進化の波に乗って


好きな映像、好きなコンテンツ、アプリ、ゲーム、SNSなどを利用して


より細分化された自分の望む「世界」や「社会」に属していく。


社会そのものも、利便性や機能性、時間や通貨の価値観も驚くべきスピードで変化しています。


これが分断を加速させている。


分断してゆく社会をどう見るのか。


これからどんな未来になるのか。


分断とは必要なのか、善なのか悪なのか、どちらでもないのか。


コロナ禍始まって以降、ずっとそんなことを考えています。



この人間のあり様を普遍的立場からみる。


ヨーガの哲学の世界にも多元論は出てきますが


ヨーガスートラをはじめ有名な経典は


二元論や一元論の立場を取るものが多く


論理の矛盾にぶち当たることもしばしば。


多元論をじっくり検証する機会がなかったので


これはありがたいと、手にとってみました。




本の内容の細かい説明は割愛しますが


「世界とは、すべての領域の領域」を前提として


新実在論を掲げ、一元論を論破しています。


私が考えていた世界観が全否定されて行きます。


とても難解です。


ページをめくるごとに、「ん?ちょっと待って」とツッコミたくなるのを抑えつつ


いつもの自分の価値観とは違った視点で物事を見る訓練になっています。


「意味の場」を一箇所に集めて考えていた自分の思考をもう一度見直すことにしました。




面白いのは、どんな理論も同じ方向へ向かっていること。


本の中の7章には


「人生の意味とは、生きるということにほかなりません。


つまり、尽きることのない意味に取り組み続けるということです。」


と結論づけています。


落とし所は哲学らしく。


ここに来るまでにとてもとても難しい理論を展開する学問ですから。




うん、わからないからもう一回読み直します。


読んだ方の感想も絶賛募集中。








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